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Saddle pullup

サドルプルアップ【ベルギー/マシュア社】

ベルギーの高級タンナーであるマシュア社、1873年創業、古来より受け継がれてきた製法でじっくり鞣された高品質なサドルレザー。サドルとは馬の鞍のことであり、元々は馬具等に用いられた歴史がありこの名前の由来となったと言われてます。馬具に使われるくらいですので耐久性、堅牢性も非常に優れた革です。堅牢性や耐久性と言われると固く厚い無骨な革をイメージしがちですが、サドルプルアップはしっかりとオイルがしみ込ませてあり張りとコシがありながらも柔軟性もあります。革の製法としてはベジタブルタンニン鞣しの染料仕上げであり自然な風合いを残す革に用いられる手法ですが、絶妙なグレージング加工により非常に高級感のある仕上がりです。ブッテーロ等と比べると革の風合いと言った点では表情が分かりにくい革ではありますが。質実剛健という言葉や風格と言った表現がピッタリな印象でしょうか。そしてプルアップの由来ですが革を折り曲げたり、引っ張ったりした時に繊維内をオイルが移動することによって表面の色が変わることをプルアップ効果というのですがそれがそのまま名前の一部になりました。(ちなみにオイルだけでなく染料ももちろん移動しています薄めの色で試すと非常に分かりやすいです。)

色移りに関して

衣服と強い摩擦、長時間同じ箇所への摩擦などで色移りの可能性がございます。とくに汗や雨などで衣類やバックが湿った状態ですと、軽い摩擦などでも色移りのします。
白色や薄い色の洋服をお召しの際は特にご注意下さい。

水濡れ、汗についての注意

どの革も水分は大敵です。とくに多量の水分はカビの原因になります、濡れた状態でほっておくと革繊維の奥まで菌が根を張ってしまい完全に除去するのが困難になります。突然の雨などで濡れてしまった場合などは、出来るだけ早く乾いた布で拭き取り、風通しよい場所に陰干しをして下さい。早く乾かしたいからとドライヤー、ストーブなどや日光には絶対当てないで下さい。急激な乾燥は革本来の風合いを失くしてしまう原因となります。
汗に含まれる塩分やアンモニアは表面の艶を消してしまいます。最悪の場合表面が水ぶくれのような状態になります。この状態になると修復は出来ませんので、夏場や大量の汗をかく状況などで長時間ヒップポケットに入れた状態、汗と触れさせる状況などは避けて下さい。大量の汗の染み込みを感じましたら中和する意味でも、きつく絞った布(綿100%が好ましいです)で水拭き、その後柔らかい布で乾拭きをして下さい。それでもかさつきや乾燥、曇りが見られる状態でしたら、完全に乾いた後にクリームを薄く全体に塗布して下さい。

普段のお手入れ

鞣し染め製法でたっぷりと加脂してあり初めからオイルを含んでおりますので、基本的にクリーム等を塗る必要はございません。小物などは特に普段使いでの手からの油分などで補えます。
日常的なお手入れには汚れを落とす意味での革用ブラシでブラッシング。布(綿100%が好ましい)での乾拭きがお手入れのメインになります。
表面の状態をみて革が乾燥してきたなと感じたら、クリームなどを少量を薄く製品に塗布して下さい。
(油分の塗り過ぎはオイル染みができたり、革本来のコシがぬけて風合いを損ねる原因になりますので十分ご注意下さい。)